てんかん発作を抑えるカルバマゼピン

てんかんに有効なカルバマゼピン

てんかんや躁うつ病などに有効な薬にカルバマゼピンがあります。この薬は1957年に合成され、その後スイスやイギリスで抗てんかん薬として売られたという経歴があります。では、この薬とてんかんについて書いていきたいと思います。まず、てんかんについて説明していきます。てんかんは脳内の神経細胞の異常な電気的興奮により痙攣や意識障害などのてんかん発作が発作的に起こる慢性的な病気です。発作の種類としては、強直間代発作、欠神発作、ミオクローヌス発作があります。また、痙攣などの運動が身体の一部にみられる部分てんかんや、乳児や小児の患者によくみられる点頭てんかんもあります。てんかんの治療は、一般に薬物療法が中心でカルバマゼピンは第一選択薬とされています。上記に対してカルバマゼピンは脳神経や末梢神経細胞のナトリウムチャネルを遮断し、膜活動電位の立ち上がりを阻害するため、全身性強直間代発作や部分発作に有効です。ただし、この薬は副作用もあるため注意が必要です。よくある副作用としては、眠気、倦怠感や脱力感、カスミ目、めまい、立ちくらみ、頭痛、食欲低下、吐き気などがありますが、大抵は2~3週間で消えるようです。稀に、発疹(スティーブン・ジョンソン病)、アナフィラキシーショック、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群、うっ血性心不全などが起こることもあります。カルバマゼピンの使用法としては、通常成人では一日100~200mgの少量から服用しはじめ、副作用や血中濃度を確認しつつ、1週間に100~200mgずつ増量します。薬物療法も大事ですが、治療上最も基本的なことは規則的な日常生活を送ることです。またこの病気は長期の治療が必要なので、主治医と連携をとりつつ治していきましょう。

カルバマゼピン添付文書情報

カルバマゼピンは、てんかんの精神運動発作やてんかんに伴う精神障害、てんかんの強直間代発作(いわゆる大発作) 、躁状態、統合失調症の興奮状態 、三叉神経痛に用いられる薬で、 比較的安価な薬です。神経系に作用する非常にポピュラーな薬の一つで、特にてんかんの治療薬としてはバルプロ酸ナトリウムと並んでよく使われる薬と言えます。特徴としては、用量の幅が広く患者の体重や年齢、代謝の程度に応じて適切と考えられる量が変わることなどがありますが、カルバマゼピンに特徴的なことは「代謝酵素の誘導」です。カルバマゼピンは、CYP3A4と呼ばれる薬物を代謝する酵素の中では最も頻度の高い酵素で分解されますが、同時にこの酵素を誘導するため継続服用により効果が減弱する場合があり、またCYP3A4によって代謝される他の薬物と併用した場合、併用薬の効果が減弱する可能性があるため多くの薬剤で併用注意となっており、ボリコナゾール、タダラフィル、リルピビリンとは併用禁忌です。添付文書に記載されている薬剤の数も多くありますが、CYP3A4で代謝される薬物の数が非常に多いため同時に注釈として、相互作用の可能性がある全ての薬物について検討されているわけではないため、カルバマゼピンと併用する場合やカルバマゼピンを中止する場合には注意すること、という内容の記載があります。副作用としては眠気の報告が最も多く、次いでめまい、ふらつき、倦怠感・疲労感などが続きます。臨床検査値異常としてγGTPやAST、ALTなどの肝機能数値の上昇の報告もあり、特に服用開始にあたっては医師の指示に従い、服用にあたっては医師、または薬剤師の管理のもと慎重に用いる必要のある薬と言えます。

カルバマゼピンの半減期とは?

薬剤における半減期とは、成分の血中濃度が半減するまでに必要とする時間の事を意味し、血中半減期や消失半減期などとも呼ばれます。一般的に血中濃度が最高値の半分以下に低下すると離脱症状が出やすくなるので、薬が作用する時間の目安として考えられています。カルバマゼピンはてんかん発作や向精神薬として使われる薬に配合される成分で、三叉神経痛の症状を緩和する効果もあります。部分発作に対して第一選択とされる薬ですが、カルバマゼピンは即効性のある薬ではなく、効果が現れるまで1週間から数週間程度かかります。そのため、定期的に血中濃度を測定し、治療に有効な維持量が決定されます。過量投薬のリスクが高い薬でもあるので、血中濃度が安定するまでは慎重な投与が必要です。カルバマゼピンの半減期は7時間から15時間程度で、用量用法に個人差はありますが成人で1日2回服用します。飲み始めは200mgから400mgを1日1回から2回に分割し経口服用し、効果が得られるまで徐々に増量していきます。症状により1日1,200mgまで増量することが可能ですが、副作用には十分な注意が必要です。小児が服用する事も可能で、その場合は年齢と症状に応じて、通常1日100mgから600mgを分割して服用します。カルバマゼピンの副作用には、眠気やめまい、頭痛やけん怠感、吐き気や口の渇きなどがあります。症状が強い時は服用量の調節を行う必要があり、医師に相談して下さい。また、まれに重い皮膚障害が起こる事が報告されていますが、他の抗てんかん薬や向精神薬との併用を考慮せず、最初から高用量を処方されたケースが多いため、決められた用法用量を正しく飲む事が大切です。
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