てんかん発作を抑えるカルバマゼピン

カルバマゼピンは脳波波形異常のてんかん性精神病に有効

てんかんは、脳の神経細胞から過剰に発せられる電気的刺激によって、痙攣発作や感覚異常や突然の意識障害を起こす疾患です。
脳波検査を行うと、過剰な電気刺激は異常な脳波波形となって現れます。

てんかんの治療では、この過剰な電気刺激を伝えていくグルタミン酸神経系の機能を抑える薬と、興奮刺激を伝える神経の興奮を抑えるGABA神経系の機能を亢進させる薬が使われます。

カルバマゼピンは、前者のグルタミン酸神経系の機能を抑える薬です。

もともとは三叉神経痛の治療薬として使われていたのですが、てんかん性精神病や躁状態、認知症の周辺症状にも有効です。
日本では1966年ごろからてんかん性精神病や三叉神経痛の治療薬として広く使われている歴史の長い薬です。

また、健康保険の適応外ではありますが、線維筋痛症やむずむず脚症候群、帯状疱疹後の後遺症、糖尿病性ニューロパチーによる神経痛にもカルバマゼピンが使われています。

てんかん性精神病における治療では、特に部分発作で、第一人者であるパルプロ酸ナトリウムの人気を抑えて、第一選択薬となっています。

てんかんには、過剰な電気刺激が脳全体から発せられる全般発作と、脳の一部から過剰な電気刺激が発せられる部分発作があります。

部分発作には、意識障害を伴わない単純部分発作と、意識障害を伴う複雑部分発作があります。
全般発作には、意識障害が主体で急に発作が始まるが数十秒程で治まる欠伸発作(けっしんほっさ)や非定型欠伸、短時間の運動障害が主体のミオクロニー発作、手足を一定のリズムで曲げ伸ばしする間代発作(かんたいほっさ)、意識を失い手足を伸ばした状態で全身を固くする強直発作、全身の筋肉の力が抜ける脱力発作、などがあります。

部分発作か全般発作かの鑑別は症状と共に脳波波形でも現れます。

脳波波形の異常で、「てんかん」と診断されたら、まず第一に考えられる治療薬が、カルバマゼピンです。